この記事では、Windows8/8.1のパソコンで仮想メモリ(ページファイリング)の最適値を算出して、設定する方法を案内しております。
対象OSWindows8/8.1
この記事で得られること
Windows8/8.1のパソコンで、仮想メモリ(ページファイリング)の最適値を設定する方法を知ることが出来る。
目次
操作の案内の前に伝えておきたい事
仮想メモリの詳細について知りたい方は、下記を参照して下さい。
仮想メモリ(ページファイリング)の最適値の算出方法
まず初めに仮想メモリ(ページファイリング)の最適な数値を知らなければなりません。
タスクマネージャーを開き、仮想メモリ(ページファイリング)の必要な数値を計算して割り出してみましょう。
タスクマネージャーの開き方は、左下にあるスタートボタンを右クリック→タスクマネージャー→パフォーマンス→メモリで開けます。
※タスクマネージャーの開き方を画像で確認したい方は「Windows8/8.1 タスクマネージャーの開き方と見方」を参照してください。
タスクマネージャーを開いた後は、仮想メモリ(ページファイリング)がどのくらい使われているのか判断するために、4つの項目を確認してみましょう。
①物理メモリの容量 ②使用中の物理メモリの容量 ③利用可能な物理メモリの容量 ④コミット済み コミット済みとは「使用している物理メモリ+使用している仮想メモリ(ページファイリング)の容量」となります。3.4GBの横にある5.8GBの数値はコミットの最大値です。 仮想メモリ(ページファイリング)の計算方法は、 「コミット済みー使用中の物理メモリ」=使用している仮想メモリ(ページファイリング)の容量となるので、 「3.4GBー2.6GB」=0.8GB(800MB)の仮想メモリ(ページファイリング)が使われていることになります。 ※この仮想メモリ(ページファイリング)の800MBというサイズは、パソコンの電源を入れて私が普段使用するアプリケーションなどを立ち上げたり、インターネットを開いている状態です。厳密にいえば、1週間ほど1日毎にこの数字を見て数値を設定したほうが確実です。 |
仮想メモリ(ページファイリング)の必要な容量が800MBと私のパソコンではわかったので、次に行うのは仮想メモリ(ページファイリング)を800MBで設定する事です。
Windows8/8.1 仮想メモリを設定する画面の開き方
・左下にある「スタート」ボタンを右クリックし、「システム」を左クリック。
・「システムの詳細」を左クリック。
・「詳細設定」の画面になるので、パフォーマンスの中にある「設定」を左クリック。
・「パフォーマンスオプション」の画面が開くので、上のタブの「詳細設定」を左クリックし、仮想メモリの「変更」を左クリック。
・ここから仮想メモリの設定を行っていきます。初期設定では「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」にチェックが入っていて値を変更することはできません。
・左クリックで「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外すと下にある「ドライブ」や「カスタムサイズ」など選択できるようになります。
ここで「カスタムサイズ」にチェックを入れ仮想メモリの「初期サイズ」と「最大サイズ」を設定していきます。ここではCドライブではなくDドライブを選びます。理由は、Cドライブ(OS)を選択するとデフラグでHDD(ハードディスク)の断片化を最適化する際に、Windows搭載のデフラグだとシステムファイルがあるので消せない領域ができてしまうからです。
・「Cドライブ」を左クリックし、「ページングファイルなし」にチェックを入れ、「設定」を左クリック。
・するとこのような画面が出てくるので「はい」を左クリック。
・Cドライブのページングファイルサイズが「なし」になったことを確認。
・次に「Dドライブ」を左クリックし「ページングファイルなし」から「カスタムサイズ」にチェックを切り替えて、「初期サイズ」と「最大サイズ」を値を入れていきます。
・先ほど、タスクマネージャーで私のパソコンの仮想メモリ(ページファイリング)の適切な値は800MBと解ったので、断片化を防ぐために初期サイズと最大サイズを同じにして少し余裕を持たせてプラス100MBの900MBに設定をします。
「900MB」の数字を入れた後に、「設定」のボタンを押します。
・Dドライブの「ページングファイルのサイズ」が「900-900」となっていることを確認し、「OK」ボタンを左クリック。
・「再起動をしてください」という画面が出るので右上にあるXボタンで閉じます。再起動をしなければ有効になりません。
今開いている全ての画面を閉じて、左下にある「スタート」ボタンを右クリックし、「シャットダウンまたはサインアウト」にカーソルを持っていき、「再起動」を左クリック。
仮想メモリ(ページングファイル)の設定については以上になります。
Windows8/8.1 仮想メモリ(ページングファイル)を最適な値で設定した後に行うこと
再起動後は、タスクマネージャーでメモリの状況を確認してみましょう。ここでは仮想メモリの設定前と設定後の2つのメモリの状況の違いを見ていきます。
タスクマネージャーの開き方は、左下にあるスタートボタンを右クリック→タスクマネージャー→パフォーマンス→メモリで開けます。
※タスクマネージャーの開き方を画像で確認したい方は「Windows8/8.1 タスクマネージャーの開き方と見方」を参照してください。
・タスクマネージャーを開いたら上の「パフォーマンス」タブを左クリックし、「メモリの項目」を選択して下にある青文字の「リソースモニターを開く」を左クリック。
・「リソースモニター」の画面が開きます。変更前の「全てのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」と、変更後の「カスタムサイズで最適な値を設定(私のパソコンでは900MB)」した2つの違いを見たいと思います。
Chromeのブラウザのタブを16個立ち上げて負荷をかけて、そのうちの一つのタブはyoutubeの動画を再生してます。ちなみにデフラグは行っていません。
●変更前「全てのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」
↓
●変更後 「カスタムサイズで最適な値を設定(私のパソコンでは900MB)」
結果は仮想メモリ(ページングファイル)を適切な値にした時の方が、メモリの空き容量が238MB増えました。しかし、体感としてはインターネットブラウザの一つのタブを開くのに変更後の方が少し時間がかかっているように感じました。
恐らく、仮想メモリ(ページングファイル)の容量を減らした結果、目の前の作業を最優先してパソコンが行うからだと思います。
メモリの容量が足りない場合はパソコンが重い、遅い原因となります。一度、仮想メモリ(ページングファイル)の最適な設定をすることをおすすめします。環境によっては効果があるかもしれません。
更にパソコンのHDD(ハードディスク)の空き容量を増やしたり、パソコンを高速化してみたい方は下記を参照してみてください。
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