ここでは「Cドライブ」」と「Dドライブ」の違いについて説明していきます。初心者の方向けに専門用語はなるべく使わず、図解を使い説明していきます。
以下の方を対象としております
・CドライブやDドライブなど、Cドライブ以外のドライブについて知りたい
対象OSWindows10、Windows11
CドライブとDドライブの違いについて
一般的な使われ方として「Cドライブ」はOSやアプリケーション、「Dドライブ」にはデータ用として使われることが多いです。
Dドライブのデータというのは、写真や音楽、エクセル等で保存したアプリケーションのデータなどの事を言います。
【CドライブとDドライブの一般的な使われ方】
後述しますが、ドライブには「物理ドライブ」と「論理ドライブ」の2種類があり、パソコンで表示されているのは「論理ドライブ」になります。
【パソコンに表示されている論理ドライブ】
ここからCドライブとDドライブの違いについて、なぜ2つにドライブが分かれているのかの説明に入ります。
1.そもそもドライブとは?
2.物理ドライブがいくつあるのか見分ける方法
3.なぜCドライブとDドライブがあるのか?
1.そもそもドライブとは?
CドライブとDドライブの違いについて入る前にまずは、「ドライブ」とは何なのかしっかりと理解する必要があります。難しいことではないのでご安心を^^
ドライブとはCDやUSBメモリ、HDD・SSDなどデータを記録して保存できる物を言い、ドライブには「物理ドライブ」と「論理ドライブ」の2種類があります。
物理ドライブについて HDDを例にすると物理ドライブとは、字のごとく物理的にあるもので、パソコンに内蔵されている内蔵HDD、あるいは外につけられている外付けHDDの事を言います。 【物理ドライブ本体(HDD)】 【物理ドライブがパソコンにつながっている状態】 |
論理ドライブについて
論理ドライブとは、物理ドライブの中にある書き込みや読み込みをできる領域を、パソコン内で区切ることにより物理的には1つしかないドライブを、パソコン上ではあたかも2つあるようにすることができます。 論理ドライブについては冒頭で軽く触れましたが、実際にパソコンで見たほうがわかりやすいと思うので、現在使用しているパソコンの論理ドライブを見てみましょう。 ・「①エクスプローラー」を左クリック→「②PC」を左クリックすると、右にパソコンの論理ドライブが表示されます。 メーカー製のパソコンでは1つの物理ドライブに対して、CドライブとDドライブに最初から区切られているパソコンもあります。 下図は1つの物理ドライブに対して論理ドライブが2つある状態になります。 |
このようにCドライブとDドライブがあるといっても、「物理的に2つある」のと「物理的には1つで論理的に2つある」事もあります。
どう見分けるかというと、先ほどのエクスプローラーからは見分けることができないので、Windowsパソコンに標準搭載されている「ディスクの管理」から確認することができます。
※ディスクの管理を開くには、パソコンにログインしているアカウントが「管理者」である必要があります。一度、ディスクの管理を開いてみて開けないようであれば「標準ユーザー」でログインしているので、時間があるようであれば管理者でパソコンにログインし直して見ましょう。
2.物理ドライブがいくつあるか見分ける方法
ではHDDもしくはSSDの物理ドライブがいくつあるのか「ディスクの管理」から確認してみましょう。
左下にある「①スタート」ボタンを右クリック→「②ディスクの管理」を左クリックします。
※画像はWindows11ですが、Windows10でも一緒です。
・ディスクの管理画面が表示されます。
左に表示されているのは「①物理ドライブ」、右に表示されているアルファベットが付いているのが「②論理ドライブ」になります。
・「ディスク0」「ディスク1」「ディスク2」の3つがあるのでHDDやSSDの物理ドライブは3つあると言いたいところですが、「ディスク2」は実はUSBメモリになります。
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・SDカードやUSBメモリは「リムーバブル」と表示され、HDDやSSDは「ベーシック」と表示されているので、このパソコンのHDDやSSDの物理ドライブは全部で2つとなります。
このように「ディスクの管理」を開いて、HDDやSSDの物理ドライブがいくつあるのか「ディスクの管理」から確認することが出来ます。
【ドライブがHDDかSSDなのか調べたい場合】
接続しているドライブがHDDなのかSSDなのか調べたい方は、下記の記事を参照してください。
→「Windows HDDなのかSSDなのか確認する方法」
3.なぜCドライブとDドライブがあるのか?
Cドライブ以外のここではDドライブのメリットデメリットを解説していきます。
1.Cドライブが壊れた場合にDドライブにデータがあると復旧できる
2.パソコンが重くなることを回避できる
1.Cドライブが壊れた場合にDドライブにデータがあると復旧できる
物理的にHDDやSSDが2つある場合、Cドライブが何らかしらの原因で壊れたしまった場合、Dドライブにデータがあると新たにCドライブを用意して再度OSをインストールすれば、Dドライブのデータを取り出せます。
自分で新たにCドライブを用意してOSを再インストールできなくても、データを復旧してくれる業者に依頼すればDドライブのデータはほとんどの場合、復旧できます。お金は掛かりますが^^:
物理的に1つしかなく、論理的にCドライブとDドライブが2つある場合でも、データを復旧できる確率は高いです。
【ドライブが壊れることが多いのはCドライブ】
Cドライブはパソコンが付いている間、常にアクセスが行われており頻繁に動いているため、HDDやSSDに負荷が掛かるので結果、壊れやすくなります。
2.パソコンが重くなることを回避できる
ドライブの観点から考えると、パソコンが重くなる原因は2つあります。
①Cドライブの空き容量不足
Cドライブはパソコンの電源を付けている以上常にCドライブにアクセスがあります。
そして、インターネットをしているだけでも「一時ファイル」というファイルがパソコンに溜まっていき、結果、容量が少ないHDDやSSDだと容量不足になり、パソコンが重くなってしまいます。
実際に空き容量が少なくなってきたときのHDDやSSDの速度を図ったことが無いですが、理想では20%~30%の空き容量がいいと言われています。
②Cドライブの断片化を最小限に防ぐ
断片化と言うのは読み込みを例にすると、一つのブロックを読み込みすれば済む作業が、断片化により色々なブロックにアクセスしないとデータが読み込めない状態のことを言います。
このようにCドライブとDドライブに分けて、データをDドライブに保存している場合は、Cドライブの断片化を最小限に防ぐことが出来ます。
できるのなら物理的に2台ドライブを用意して、CドライブにSSD(システム用)、DドライブにSSDかHDD(データ用)と分けると、パソコンの起動や動作も早くなりドライブの寿命も長くなるのでおすすめです。
まとめ
最後に、今までのまとめをしたいと思います。
・ドライブには「物理ドライブ」と「論理ドライブ」の2つがある
・パソコン上でドライブが2つ以上あったとしても、物理的に2つあるとは限らない
・物理的なHDDやSSDが何台搭載されているか確認するには「ディスクの管理」から確認する事が出来る
・CドライブとDドライブを分けておくことにより、データの復旧やドライブの断片化を防ぐことが出来る。
・一般的な使い方としてはCドライブはシステム用、Dドライブはデータ用で使用する
CドライブとDドライブの違いについては以上になりますが、CドライブとDドライブを分けて使用する事はメリットしかないので、出来る限りデータはCドライブ以外に保存しましょう。
参考になれば幸いです^^
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この記事がとても分かりやすかったです!CドライブとDドライブの違いが理解できて、パソコンの使い方がもっとスムーズになりそうです。ありがとうございます!
ありがとうございます!