この記事では、「システムの復元」や「シャドウコピー」を行う際に必要となってくる「復元ポイント」の自動作成されるタイミングについて案内しております。
この記事で得られること
復元ポイントが自動作成されるタイミングを知る事が出来る。
対象OSWindows7、Windows8/8.1、Windows10、Windows11
※Windows Vista以前のOSに関しては、確認できておりませんが、他のOSもそこまでの違いは無いはずです。
復元ポイントが作成されるタイミングについて
復元ポイントが自動的に作成されるタイミングは、大まかに分けると2つあります。
①タスクスケジューラにより自動的に実行
②パソコンに重要な変更があった時
この2つを具体的に見ていきましょう。
まずは、タスクスケジューラーについて説明していきます。
①タスクスケジューラーにより自動的に実行について
タスクスケジューラーについて以下の4つに分けて説明していきます。
- 復元ポイントを自動的に作成しているタスクスケジューラについて
- Windows Updateを自動更新に設定している場合はタスクスケジューラが行っている
- 復元ポイントの自動作成もタスクスケジューラーが行っている
- タスクスケジューラーが自動的に復元ポイントを作成し「パソコンを起動したとき」と「0時の時間」になるとチェックをしてくれる
1.復元ポイントを自動的に作成しているタスクスケジューラについて
Windowsには「タスクスケジューラ」という機能があり、この「タスクスケジューラ」が様々な重要なタスクを決められたスケジュールによって自動的に実行してくれています。
「タスクスケジューラ」とは、「タスク」と「スケジューラ」に分けて考えると、解りやすいかと思います。
タスクとは「作業」や「仕事」と言う意味があり、別名では「プロセス」と呼ばれています。タスクマネージャーの「プロセス」のタブを見ると、様々なタスク(プロセス)が起動していることが解ります。
タスクマネージャーのプロセスの画面
そして、「スケジューラ」と言うのはパソコンで設定した事を自動的に行ってくれる事をいいます。
「タスク(仕事)+スケジューラ(自動的に行ってくれる)」事になるので、タスクスケジューラとは「仕事を自動的に行ってくれる」という意味になります。
タスクスケジューラの設定の画面
※タスクスケジューラの設定の画面は「コンピューターの管理」から確認する事が出来ます。
2.Windows Updateを自動更新に設定している場合はタスクスケジューラが行っている
タスクスケジューラで有名なのが、Windows Updateがあります。
突然前触れもなく、Windows Updateの更新プログラムのダウンロードとインストールが行われるのは、Windows Updateを自動にした時に「タスクスケジューラ」が設定した通りに動作しているからです。
Windows Updateの更新プログラムの中には、セキュリティに関する更新プログラムもあるので、基本的には自動更新が原則となっています。
しかし、パソコンの環境によってはWindows Updateの更新プログラムをインストール後、「突然インターネットが繋がらなくなった」等、不具合が生じる場合もあるので自動更新を無効にして手動で行っている方もいます。
3.復元ポイントの自動作成もタスクスケジューラが行っている
復元ポイントもWindows Updateと同じで、タスクスケジューラーが復元ポイントを自動で作成してくれています。
復元ポイントは、パソコンに何か不都合が起きたときに応急処置として「システムの復元」の機能を使い、パソコンが正常な状態だった時に戻してくれる機能です。もしも何かあった時に復元ポイントが無いと「システムの復元」が行えません。
上記の理由からユーザーが設定をしていなくても、初期設定ではCドライブ(システムドライブ)のみ自動で復元ポイントが作成されるようになっています。
自動的に復元ポイントを作成してくれるのは「タスクスケジューラ」のおかげです。
4.タスクスケジューラーが自動的に復元ポイントを作成し「パソコンを起動したとき」と「0時の時間」になるとチェックをしてくれる
パソコンを起動したとき
パソコンを起動するとまずは、前回作成された復元ポイントをタスクスケジューラはチェックしていきます。チェックはパソコンを起動するたびに行われます。前回作成された復元ポイントが7日間無い場合、タスクスケジューラは復元ポイントの作成をするため待機します。この時点ではまだ復元ポイントの作成はされません。
そして、アイドル状態が10分続くと復元ポイントが作成されます。7日間以内に復元ポイントが作成されているのであれば、アイドル状態が10分続いても復元ポイントの作成は行いません。
0時になったとき
パソコンを起動して、付けっぱなしにしているとタスクスケジューラーは再度、復元ポイントが7日間以内に作成されたかどうかチェックをし、無いのであれば「パソコンを起動したとき」同様、アイドル状態が10分続くと復元ポイントを作成します。
※アイドル状態について
パソコンのキーボードやマウスを操作せず、HDDの使用率0%、CPUの使用率が0%が15分間のうち90%を占めた場合の事をアイドル状態と言います。このアイドル状態が10分間続くと、タスクスケジューラが復元ポイントを作成します。アイドル状態かどうかは15分おきにパソコンが確認しています。
次は、パソコンに重要な変更があった時に、復元ポイントが自動作成される4つの条件について案内していきます。
②パソコンに重要な変更があった時について
タスクスケジューラ以外で自動で復元ポイントが作成される条件が4つあります。この条件は、パソコンが重要な変更がある直前、もしくは直後に復元ポイントが自動で作成されます。
- OSを新規でインストールした場合
- デジタル署名されていないアプリケーションやドライバーがインストールされた場合
- Windows Updateによって更新プログラムがダウンロードされインストールされた場合
- システムの復元が実行される直前
1.OSを新規でインストールした場合
OSを新規でインストールした直後に復元ポイントが自動で作成されます。
2.デジタル署名されていないアプリケーションやドライバーがインストールされた場合
特に多いのが、海外のフリーソフトです。海外のフリーソフトは、有名であれば信頼できますが、中にはウィルスが仕込まれているものもあり、そういった場合の対策として復元ポイントが自動で作成されるようになっております。
3.Windows Updateによって更新プログラムがダウンロードされインストールされた場合
Windows10になった今でも、Windows Updateの更新プログラムはインストールした直後に、インターネットが繋がらなくなったりパソコンに不具合が生じることがあるので、パソコンを元の状態に戻す対策として、復元ポイントが自動で作成されます。
4.システムの復元が実行される直前
システムの復元を行った際に、何か不具合が生じた場合の対策として、システムの復元が実行される直前に復元ポイントを自動で作成し、すぐにシステムの復元を行った直前の状態にパソコンを元に戻すことが出来ます。
少し長くなってしまい分かりづらいと思うので、最後にまとめます。
まとめ
復元ポイントが、自動的に作成されるタイミングについてのまとめになります。
冒頭で言いましたが復元ポイントが自動的に作成されるのは大きく分けると2つあります。
①タスクスケジューラにより自動的に実行
復元ポイントが自動で作成されるのは1日1回ではなく、タスクスケジューラーにより、パソコン起動時もしくは0時になるとチェックが入ります。チェック後、7日間復元ポイントが作成されておらずアイドル状態が10分続くと、自動的に復元ポイントを作成されます。
②パソコンに重要な変更があった時
そして、その他にパソコンに重要な変更があった以下の4つの場合にも、タスクスケジューラの日程に関係なく復元ポイントは作成されます。
- OSを新規でインストールした場合
- デジタル署名されていないアプリケーションやドライバーがインストールされた場合
- Windows Updateによって更新プログラムがダウンロードされインストールされた場合
- システムの復元が実行される直前
「Windowsの復元ポイントが自動作成されるタイミングは1日1回?」についての案内は以上になります。
参考になれば幸いです。
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